プロフィール
目次
基本的な考え方
コミュニケーション
ドキュメント
レビュー
会議
メール
設計
製造
試験
進捗管理
チームビルディング
最近更新したページ
2009-07-15
2009-03-10
2009-03-03
QRコード
Wiki内検索

まえがき

 私はSEとして10年以上この業界で働いておりますが、SEという仕事をしていると「かっこいいね」とか「すごいね」と言われることがあります。知らない人から見たSEという仕事はコンピューターを使った最先端の技術を扱う仕事と思われているようです。「デジタル」で「華やか」な仕事。そんな印象を持たれる方が多いように思えます。テレビや雑誌で有名な会社で働く人たちの姿を見てそのような印象を持たれたのかも知れません。

 しかし実態はどうでしょうか?

 私たちSEが開発するシステムには論理性や処理効率などが重要視されます。人間のようにその日の気分や体調によって計算間違いをするわけにはいきません。あらゆるケースを想定しどのようなケースでもシステムが解決できるように作られるのです。そして人間が手作業でやるよりも高速に処理することをシステムには求められるのです。
 しかし「一点も矛盾の無い論理性」や「全ての作業の効率化」という考え方を、人間である私たちSEに対しても当てはめようとする雰囲気があると常々感じています。「おしゃべりは時間の無駄」とか「用件を簡潔に伝えよ」とか。非論理的な行動や無駄なものを一切排除しなければ良い仕事ができない、そんな雰囲気が業界の常識であるかのような気がしてなりません。プログラムに命令をするように、人間に対してもエラーの無い振る舞いを期待しているのかもしれません。
 一見無駄に思えるコミュニケーションが、実はストレスを多く抱えるSEにとって必要な栄養素だったりします。コミュニケーションが乏しいとチーム内の意思疎通が図れなくなりチームの結束が弱いものとなってしまいます。チームがまとまらなくなると開発プロジェクトが上手くいかなくなり私たちSEは無茶な残業をさせられ、よりいっそうストレスを溜めこむことになります。そして遅刻・欠勤、挙句の果てにはうつ病などになって退職してしまうなんてことに……。人間性をないがしろにする風潮はビジネスも人材も失ってしまうのだと思います。
 本書のタイトルにある「人間指向」という造語は、流行の「○○指向」をもじったものですが、決してその技術的な面を真似するのではなく、技術重視の風潮に対するアンチテーゼとして命名しました。開発する人間の人間的な部分を重視する開発方法を世の中に提起できればと思っています。


高田善教
admin@setakada.com
2009年07月15日(水) 22:28:33 Modified by ytakada30