達成感?実プレイ?何の事です?


対応レベル:2〜3



導入

PCは冒険者の店でゴブリン退治の依頼を受ける。
依頼元は街から1週間ほどの距離にある小さな村。
村の近くの森には貴族の別荘が建っているが領主はいないらしい。
その森にゴブリンの部族が棲み着いてしまったので冒険者を頼ることにしたという。

村には何事もなく到着し、PC一行は村人の歓待を受ける。
この村には正式な領主がおらず納税していないため、生活にはそれなりのゆとりがある。

実はちょうど今、森の別荘には持ち主の貴族が訪れているという。
しかし貴族に頼ると村が正式に領地にされてしまうかも知れない。
というわけで村人としては冒険者が問題を解決してくれることを願っていた。

村人の話では、ここ数日でゴブリンの目撃報告が急増しているという。
3〜5匹程度の小集団で森の奥から出てくる姿が何度も確認されている。
今のところ村は襲われていないが非常に気味が悪い。
どうか森からゴブリンの部族を追い出してください、と村人たちは口々に嘆願してくる。

なお、森の奥地は古くから「妖精の森」と呼ばれていて、村人はあまり立ち入ろうとしないらしい。
そのため正確な地図もなく、探索は完全にPCだけの力でやる必要がある。

再会

PCが森でゴブリン捜索を開始すると、やがて数人の武装した兵士と遭遇する。
そのリーダー格の男の顔にはどことなく見覚えがある。
シーフ技能の持ち主なら、かつて冒険者の店でシンシアを護衛していたうちの1人だと即座に思い出せる。
向こうも思い出したようで「お前たちは…」と声をかけてくる。

彼らの話で、この森に別荘を所有しているのがシンシアの家系であることが判明する。
特に風光明媚でもないが、シンシアは気まぐれで10日ほど前からこの別荘に遊びに来ているらしい。
そしてゴブリンの噂を聞いた護衛たちは、別荘に危害が及ばないよう周辺をパトロールしているのだった。
ただし積極的にゴブリンと戦うつもりはないのでPCと協力することはない。
別荘に連れて行ってくれと頼んでも、よほど説得力のある口実がなければ相手にされない。

この後、PCは森の奥から歩いてきた3匹のゴブリンと遭遇する。
後ろを気にしており明らかに怯えている雰囲気。
PCが攻撃を仕掛けたりしないなら、3匹は村とは別の方向にヨタヨタと逃げていく。
ゴブリン語を話せる者が尋問するなら部族から逃げてきたと答える。
理由については、あまりに恐ろしいのか震えるだけで口を閉ざす。
ゴブリン×3匹
完全版P193参照。基本的に逃げの姿勢。

結局この日の捜索ではゴブリンの本拠地を見つけることもできない。
そして翌朝、村に別荘からの使者がやって来る。
部下の報告を受けたシンシアがPCと話をしたいと言い出したらしい。

別荘は村から20分程度の小さな湖の近くに建てられている。
PCはシンシアの待つ部屋に案内される。
シンシアは本当は偶然の再会を喜んでいるくせに、それを隠すため不機嫌な顔をしている。
そして「なんでこんなところにいるのよ!」と不条理な第一声をかけてくる。

妖精界からの旅人

シンシアはPC側の事情はだいたい把握している。
村人が保護を求めないなら好きにやらせておいていい、というのが彼女の考え。
わざわざPCを呼んだ理由は別にあった。
シンシアが「リオン」と声をかけると、背中に薄い羽を生やした小人が虚空から姿を現す。
小人は人間で言えば10歳ぐらいの男の子に見える。
知名度は12だがPCが全員失敗してもシンシアがピクシーだと説明してくれる。
シンシアはリオンと呼んだピクシーを優しく胸に抱くとPCに事情を語る。

今から2週間ほど前、リオンは好奇心にかられて妖精界から物質界にやって来た。
しかしちょうどそこにゴブリンの集団が現れ、彼を捕まえて痛めつけた。
なんとか逃げ出したリオンだったが、帰り道がある聖地はゴブリンに占領されていた。
妖精界に帰れなくなって途方に暮れていたところをシンシアに保護された……。
リオン(ピクシー、男)
完全版P190参照。実年齢はともかく外見的には可愛い少年。
怯えた仔犬のような目をしておりシンシア以外の人間には心を開こうとしない。
PCに話しかけられると答えられずに姿を消したりする。

ゴブリンを退治するのはいいが、戦闘で聖地が荒れるとリオンが帰れなくなる恐れがある。
なので戦うなら慎重にやれ、というのがシンシアの要請だった。
それに対して報酬を要求するならシンシアは軽蔑の視線を向けてくるが、うまく交渉できれば渋々了承する。

なお原則としてツンデレ口調のシンシアだが、リオンに対してだけは優しいお姉さん口調。
幼く無力な姿に保護欲をそそられたらしい。
実は彼女は本心ではリオンと別れたくないと思っている。
冒険者(PC)が来て状況が変わったりしなければ、延々と現状維持していたかも知れない。
しかし、いつまでもこうしているわけにはいかないと彼女も理解していた。
無事に妖精界に送り返すことがリオンのためだ…とシンシアは自分に言い聞かせている。

聖地の決戦

シンシアはリオンから聖地の正確な位置を聞いているので、その情報があれば数時間でゴブリンの部族と接触できる。
ただしリオンは非常に怯えているので道案内をすることはできない。
シンシアとリオンは別荘で連絡を待つことになる。

リオンが物質界にやって来たピクシーの聖地は何本かの木に囲まれた広場。
全体が淡い光に包まれていていかにもそれっぽい。
広場の中央は円形に草が生えたフェアリーサークルとなっている(それが妖精界へのゲート)。

フェアリーサークルの周囲には怪しい文様が描かれ、ゴブリンシャーマンが怪しい儀式をやっている。
ゴブリンシャーマンの前には首を切り裂かれたゴブリンが何匹も転がっている。
どうやら儀式の生贄にされたらしい。
ゴブリン語が理解できるなら、大地の妖精界から強力な仲間を召喚しようとしていると分かる。
ただし儀式に実効があるかどうかは全くの不明。
ゴブリンの部族は総出でこの儀式に参加しているので不意打ちは簡単にできる。
(もし儀式が終わって疲れたところを襲おうとするなら、途中で気づかれ不意打ち失敗とする)
ゴブリンロード
完全版P193参照。腹心のシャーマンに実権を握られているボンクラ族長。
ゴブリンシャーマン
完全版P193参照。神がかりタイプ。数日前に「降臨の儀式」を閃いた。
ゴブリン×10匹
完全版P193参照。儀式に怯えていてロードがいるにも関わらず士気が低い。
適当な機会があればロードやシャーマンが健在でも逃げ出そうとする。
(すでに部族の大半がついていけなくて脱走している)

なおフェアリーサークルを挟むように2つの篝火が焚かれており、その傍らには水の入った桶が1つずつ置かれている。
戦闘中に篝火を消すなら、1ラウンドかけて桶の水をかける必要があるとする。
(夜間なら明かりが無くなり別の光源が必要になるので注意)
もしゴブリン側が形勢不利になりシャーマンと篝火が健在であるなら、
とち狂ったシャーマンはファイアボルトでフェアリーサークルに火を放つ。
その場合フェアリーサークルは燃え上がり、桶の水量では鎮火不可能。

冒険の結末

ゴブリンロードとシャーマンを倒せば残りは散り散りに逃げるので村の依頼は達成。1000経験点

1.フェアリーサークルが無事

この場合はボーナスとして200経験点を追加。

PCはシンシアに命じられ、彼女とリオンを聖地まで護衛することになる。
しかし聖地に着いても、なぜかリオンは妖精界へ帰ろうとしない。
彼は別れを嫌がるような表情でシンシアの袖をぎゅっと掴む。
シンシアはそんなリオンを振り払い、「早く行きなさいよ。もう面倒なんて見てあげないんだから!」と顔をそむける。
それを聞いて悲しそうな顔になるリオンだが、シンシアの目に涙が光っていることに気づくと彼女の想いを理解する。
やがてリオンは消え入りそうな声で「ありがとう」とつぶやき妖精界に帰っていく。
それを見送るシンシアは非常に寂しそう。
涙を隠すため普段以上に激しくPCを罵りだすシンシアを別荘に送り届けて終わり。

2.フェアリーサークルが炎上

実は草は2週間ほどで生え変わるので致命的な失敗ではない。
そう知りつつもリオンは気落ちし、シンシアもさんざんPCを罵倒する。
シンシアにはリオンと少しでも長く過ごせることを喜ぶ気持ちがあり、その後ろめたさが罵倒をさらに激しくするのだった。
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