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自治基本条例市民案

自治基本条例の市民案を作成しました。この改善案は、「熊本市自治基本条例市民会議素案」をベースに、条例をより良くするために条文の改善作業を行って作成したものです。
Ver.2ですから、これからもよりよくするために条文改正を行っていきます。


 < 目 次 > 
 前 文                      
 第 1章 総則 (第1条〜第3条)
 第 2章 市民の権利及び責務 (第4条〜第8条)
 第 3章 市議会の役割 (第9条・第10条)
 第 4章 市の執行機関の役割 (第11条〜第13条)
 第 5章 情報の共有 (第14条〜第18条)
 第 6章 参画と協働 (第19条〜第22条)
 第 7章 コミュニティ等 (第23条〜第26条)
 第 8章 住民投票 (第27条・第28条)
 第 9章 市政運営 (第29条〜第37条)
 第10章 国及び他の地方公共団体等との連携 (第38条)
 第11章 条例の位置付け等 (第39条〜第41条)

前 文
 地方自治は、私たち住民のくらしを守るためのしくみです。
 私たちのまち熊本市は、東に阿蘇山をのぞみ、伏流水にめぐまれ、67万熊本市民の上水道は、清冽な地下水ですべてまかなわれている稀有な都市です。西は貴重な干潟を有する有明海に面しています。
 私たちは、水湧き出でる江津湖、緑豊かな金峰山、熊本城などの自然環境や史跡にもめぐまれ、歴史や文化を継承・発展させてきた先人に学ぶと共に、戦災や幾多の災害など、過去の教訓は忘れてはなりません。
国際化、国の財政の危機、迫る少子高齢化等の時代の波を受け、2000年の「地方分権一括法」により、行政のしくみが中央集権構造から地方分権構造へと、歴史的に転換し、自治体には自主と自律性が、住民には主権者としての自覚が求められています。
 私たちは、子どもたちをはじめ市民すべてが、安心して心豊かに生活できるまちをめざして、性別、年齢、国籍、障害のあるなしなどに関わらず、「熊本市のことは、主権者である住民自らが責任をもって決めていく」ことを決意しました。
 私たちは、私たちの愛する大切なまち熊本市の、新しい自治の実現のため、「情報の共有」の原則のもと、市民が市政へ参画し、市民、市議会、市の執行機関とが協働するしくみや理念を熊本市の自治の最高規範として、この条例を制定します。

第1章 総則 (第1条〜第3条)
(目的)

第1条 この条例は、熊本市における自治の基本理念を明らかにするとともに、市民、市議会及び市の執行機関の権利や責務を明確にし、熊本市の自治を進めるための基本原則及び基本事項等を定め、市民の福祉の向上と、人と自然と都市の活動が調和した豊な地域社会の実現を目的とします。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1)「市民」 次のいずれかに該当するものをいいます。
 ア 市内に住所を有する者又は居住する者。
 イ 市内に通勤し、又は通学する者。
 ウ 市内で事業を営むもの又は活動するもの。
(2)「市の執行機関」 市長、教育委員会、監査委員、選挙管理委員会、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。
(3)「市」 市民、市議会及び市の執行機関が存する行政区画をいいます。
(4)「参画」 市政における施策の立案から実施、及び評価に至るまでの過程に、主体的にかかわり、行動することをいいます。
(5)「協働」 共通の目的を実現するために、それぞれが役割と責務を担いながら、他の特性等を尊重し、対等な関係に立って協力することをいいます。

(基本理念)

第3条  熊本市の自治は、性別、年齢、障害の有無、その他の違いにより差別されることなく、一人ひとりの人権を尊重して進めます。
2 熊本市の自治は、主権者である市民が、市政に関する情報を共有し、自らの判断と責任にもとづき、積極的に参加して進めます。
3 熊本市の自治は、市民、市議会及び市の執行機関が、信託であったり、それぞれが役割を担ったり、信頼関係を構築し、それぞれが対等な立場で協力して進めます。

(基本原則)

第4条  市民、市議会及び市の執行機関は、自治の理念を実現するために、情報共有の原則、参画の原則、協働の原則に基づき、熊本市の自治を行います。


第2章 市民の権利及び責務 (第4条〜第8条)

(市民の権利)

第5条 市民は、個人として尊重され、平和で良好な環境のもとで、安心で安全な生活を営む権利があります。
2 市民は、市の執行機関及び市議会と協働し、熊本市の自治をつくりあげていくために市政に参画する権利があります。
3 市民は、市議会及び市の執行機関が保有する情報を知る権利及び取得する権利があります。
4 市民は、市政に関する自らの意見を表明及び提案する権利があります。
5 市民は、等しく行政サービスを受ける権利があります。

(市民の責務)

第6条 市民は、熊本市を創造する自治の主体者であることを認識し、自らの発言と行動に責任があります。
2 市民は、住民自治における自らの果たすべき責任を自覚し、積極的に市政に参画するよう努めます。

(事業者の社会的責任)

第7条  熊本市内で事業を営みまたは活動するものは、その活動に伴う市民生活への影響に配慮し、地域社会との調和に努めなければなりません。

(青少年・子どもの権利と環境づくり)

第8条 青少年・子どもは、年齢に応じて、熊本市の自治に参画することができます。
2 青少年・子どもは、熊本市の自治に関して、自らの意見を表明及び提案することができます。
3 大人は、青少年・子どもを市民として尊重し、前二項の実現のため、その環境づくりに努めなければなりません。


第3章 市議会の役割 (第9条・第10条)

(市議会の役割と責務)

第9条 市議会は、意思決定機関として、市民の信託に応えるべく、市民の多様な意見の集約及び市民の意見が適切に反映されるよう、必要かつ十分に会議を行います。
2 市議会は、市政運営を監視し、政策の立案等を行うとともに、公平及び公正かつ誠実さを持って市民の福祉の向上に努めます。
3 市議会は、市議会が保有する情報の公開及び提供、並びに会議の公開を原則とし、議会の活動を積極的に広報するなど、開かれた議会運営を行います。

(市議会議員の責務)

第10条 市議会議員は、市民の信託に応え、この条例を遵守するとともに、市民全体の利益のために、政策立案能力の向上に努め、誠実に職務を遂行します。
2 市議会議員は、公人としての自らの情報を公開するとともに、説明責任を果さなければなりません。


第4章 市の執行機関の役割 (第11条〜第13条)

(市長の責務)

第11条 市長は、市民の信託に応え、この条例の理念を実現するため、この条例を遵守するとともに、公平及び公正かつ誠実に市政運営を行います。
2 市長は、就任にあたっては、日本国憲法で保障された地方自治権の一層の拡充と、この条例を遵守し、職務を執行することを宣誓しなければなりません。

(市の執行機関の役割と責務)

第12条 市の執行機関は、公平及び公正でなければならず、市民の信頼を得るものでなければなりません。
2 市の執行機関は、市民ニーズを的確に把握し、行政サービスへの市民の満足度を高め、市民の福祉の増進を図るとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにします。
3 市の執行機関は、市政への市民参画機会を保障し、拡充するとともに、市民から提出された意見や提案は応答を公開し、施策に反映させます。
4 市の執行機関は、保有する情報を積極的に公開し、わかりやすく市民に説明します。

(市職員の責務)

第13条 市職員は、市民全体の奉仕者として、日本国憲法及びこの条例を遵守し、誠実かつ公平及び公正に職務を遂行します。


第5章 情報の共有 (第14条〜第18条)

(情報共有の原則)

第14条 市長は、熊本市の自治を推進するために、市政に関する情報を積極的に市民に公開し、提供し、情報の共有を保障する制度をつくらなければなりません。

(個人情報保護)

第15条 市の執行機関は、市民の基本的人権の擁護と信頼される市政の実現のため、個人情報の厳正な管理に努めるとともに、その利用及び提供等に関し、十分な保護措置を講じなければなりません。
2 市民は、個人の情報の開示請求等、自己情報コントロール権があります。

(市民の要望の取扱い)

第16条 市長は、市民の市政に関する意見及び要望に対し、迅速かつ誠実に対応しなければなりません。
2 市長は、前項の規定に基づく対応について、その経過や結果等について記録等を行い、速やかに公開する等、透明性の高い市政運営を行ないます。
3 市長は、市民の権利の保護を図り、市の行政執行等により市民が受ける不利益な取扱いを、簡易かつ迅速に解消させるための第三者機関を設置するものとします。

(説明責任)

第17条 市長は、市政に関する事項の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、その必要性や妥当性を、速やかにわかりやすく市民に説明しなければなりません。

(行政評価)

第18条 市長は、総合的かつ計画的な市政運営を推進するため、第三者機関による行政評価を行い、その結果を市民に、わかりやすく公表するものとします。
2 市長は、行政評価の結果を予算編成、組織及び機構整備並びに総合計画の推進管理等に反映させなければなりません。また、専門性及び独立性を有する外部監査人の監査の結果を踏まえ、必要な措置を講じなければなりません。


第6章 参画と協働 (第19条〜第22条)

(参画及び協働の原則)

第19条 参画及び協働による熊本市のまちづくりは、それぞれの市民が有する諸違いに配慮し、お互いが平等であることを認識して進めます。
2 参画及び協働は、「男女共同参画社会基本法」の理念を踏まえ進めます。
3 参画及び協働による熊本市づくりの活動は、自主性及び自立性が尊重され、市の執行機関の不当な関与を受けません。
4 参画及び協働による熊本市づくりの活動は、目的と情報の共有を図り、対等な立場に立ち、お互いの知恵と力を出し合って進めます。
5 参画及び協働による熊本づくりの活動は、市民が活動への参加又は不参加を理由に不利益を受けることはありません。
                      (ver.2の検討は、まだここまで)

(市民参画制度)

第20条 市の執行機関は、市民の市政への参画が保障されるよう、市民への市政情報の提供と、市政への参画機会を拡充しなければなりません。
2  市の執行機関は、施策の立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、市民参画及び協働のための制度及び手続きを、別に条例で定めるものとします。

(市民意見提出手続等)……パブリックコメント手続

第21条 市の執行機関は、市政運営に係る重要な施策や計画の策定、市民の生活や活動等に重大な影響を及ぼす条例等の制定又は改廃にあたっては、事前に趣旨、内容その他必要な事項を公表及び説明を行い、市民に意見の提出を求め、施策に反映させるよう努めるとともに、当該意見に対する考え方や意見の取り扱い等を広く公表します。
2 市の執行機関は、市民からの政策提言及び意見の提案を受ける制度を別に条例で定めるとともに、そのための対応の機関を設置するものとします。

(審議会等への市民参画)

第22条 市長は、審議会等を設置する場合は、幅広い人材が登用されるよう配慮し、その委員の全部又は3割を公募市民等により選任するものとします。
2 市長は、審議会等委員の選考にあたっては、選考の結果と理由を、速やかに公表するものとします。
3 審議会等の会議は、原則として、公開とします。


第7章 コミュニティ等 (第23条〜第26条)

(コミュニティ)

第23条  コミュニティとは、市民一人ひとりが、自ら豊な暮らしをつくることを前提としたさまざまな生活形態を基礎に形成する多様なつながり、組織及び集団をいいます。

(コミュニティにおける市民の役割)

第24条  市民は、熊本市の重要な担い手となりうるコミュニティの役割を認識し、そのコミュニティを守り、育てるように努めます。
2 市民は、市民としてのルールとマナーを守り、お互いを十分に尊重しながら、思いやりとふれあいのある住みよい地域及び熊本市づくりに努めます。

(市の執行機関とコミュニティのかかわり)

第25条  市の執行機関は、コミュニティの自主性及び自立性を尊重し、その非営利的かつ非宗教的活動を必要に応じて支援することができます。
2 市の執行機関は、コミュニティの活動を推進するとともに、地域の問題を解決していくため、協働で担う新しい公共の仕組みづくりに取り組みます。

(環境保全)

第26条 市民及び市の執行機関は、市民が健康で快適な生活を営むための、良好な自然環境及び生活環境の保全に努めます。


第8章 住民投票 (第27条・第28条)

(住民投票)

第27条 市議会及び市長は、市政に係る重要事項について、広く市民の総意を把握するため、住民投票を実施することができます。
2 市議会及び市長は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。

(住民投票の請求及び発議)

第28条 満年齢18歳以上の市民及び永住外国人は、その総数の20分の1以上の者の連署をもって、市長に住民投票の実施を請求することができます。
2 満年齢18歳以上の市民及び永住外国人は、その総数の100分の1以上の者の連署をもって、市議会に住民投票の審議の請求をすることができ、議員定数の2分の1
以上の市議議員の賛成で、住民投票は実施されます。また、市議会で否決された場合でも、180日の猶予期間を置けば、前項の請求手続きは可能です。
3 市議会議員は、議員定数の12分の1以上の市議会議員の賛成を得て審議し、議員定数の2分の1以上の賛成で住民投票を実施することができます。


第9章 市政運営 (第29条〜第37条)

(市の自立)

第29条 熊本市は、自治の実現のため、国及び他の地方公共団体と対等な立場に立ち、自らの判断と責任において市政の運営を行うものとします。

(組織体制)

第30条 市長は、総合計画、条例、法令、予算に基づく政策、施策及び事業を的確に執行するための組織体制を整備しなければなりません。
2 市長は、市政の課題に的確に応えることができる知識と能力を持った職員の育成を図り、効率的で適正な組織運営を行なわなければなりません。
3 市長は、重要かつ緊急性を必要とする専門の業務部門職員を、5人を限度に、民間より期限を付けて登用することができます。その職務権限等は、別に規則で定めます。
4 市長は、プロジェクト制による業務遂行など柔軟な業務組織を積極的に採用し、組織のフラット化による人材の効率的な活用を図るとともに、縦割り業務の弊害をなくさなければなりません。

(総合計画)

第31条 市長は、総合的かつ計画的な市政を推進するため、市議会の議決を経て市政運営の指針となる基本構想を定めるとともに、その実現のための基本計画等をまとめ総合計画を策定するものとします。
2 市長は、基本構想及び総合計画の策定にあたっては、市民参画による手続を行い、市民の意見を反映させるとともに、策定後は、広く市民へ分かりやすく説明しなければなりません。
3 市長は、総合計画の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において市民参画を図り、それぞれの過程の公開及び公表並びに説明を行うものとします。

(市民活動団体との連携)

第32条 市の執行機関は、公共の福祉及び公的利益や社会貢献につながるような市民活動や市民団体に対し、情報の共有化を図っていくとともに、必要な支援等に努めます。

(総合的な行政サービス)

第33条 市の執行機関は、市民のニーズに的確かつ柔軟に対応するため、組織横断的な連携を図り、総合的な行政サービスを提供するものとします。

(行政手続)

第34条 市の執行機関は、市政運営における公平及び公正の確保と透明性の向上を図り、市民の権利と利益の保護に資するため、行政手続きに関し共通する必要な事項を、別に条例で定めるものとます。

(財政運営)

第35条 市長は、健全な財政運営を継続するため、財政状況を総合的に把握し、財政計画を定め、総合計画及び行政評価を踏まえた財政の仕組みを確立するものとします。

(財産管理)

第36条  市長は、市の財産の保有状況を明らかにし、財産の適正な管理及び効率的な運用を図るため、財産の管理計画を個別財産ごとに定めるものとします。
2 前項の管理計画は、財産の資産としての価値、取得の経過、処分または取得の予定、用途、管理の状況、其の他前項の目的を達成するために必要な事項が明らかとなるように定めなければなりません。

(財政状況等の公表)

第37条  市長は、資産、負債及び資金の移転等の現況を正確に把握するため、出資団体等を含めた全会計の連結決算を行ない、財政診断に必要な財務諸表や、発生主義会計による財政収支を明らかにする財政状況資料を作成しなければなりません。
2 市長は、予算の執行状況ならびに財産、地方債、一時借入金の現在高その他財政に関する半年ごとの財政状況等を公表し、見解を示し、わかりやすく市民に説明しなければなりません。
3 市長は、事業ごとの予算及び決算を明らかにし、進捗度や計画達成度を明示する独自の行政評価を行なうとともに、第三者評価を受け、その過程及び結果は、速やかに市民に公表しなければなりません。


第10章 国及び他の地方公共団体等との連携 (第38条)

(国及び他の地方公共団体等との連携)

第38条 熊本市は、共通する課題の解決を図るため、外国の自治体及びNGO、国及び他の地方公共団体等と相互に連
携し、協力するよう努めなければなりません。


第11章 条例の位置付け等 (第39条〜第41条)

(条例の位置付け)

第39条 この条例は、熊本市の自治の基本事項について定めた最高規範であり、市の執行機関は、他の条例、規則等の制定改廃及び各種行政計画等の策定にあたっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例に定める事項との整合性を図らなければなりません。

(自治推進委員会の設置)

第40条 この条例の理念の実現にむけ、熊本市の自治の推進に関する基本事項を審議するため、自治推進委員会を設置するものとします。
2 自治推進委員会は、市長に意見を述べることができるとともに、条例の見直し等を市長に進言することができます。
3 自治推進委員会は、自治に識見を有する者及び、市民、市議会議員及び市職員によって構成します。
4 自治推進委員は、構成員総数25人とし、2分の1以上を公募市民とします。

(条例の見直し)

第41条 市長は、この条例の施行の日から4年を超えない期間ごとに、この条例を見直し、必要な措置を講じることができるものとします。
2 市長は、前項の見直しに際しては、この条例の設立経緯に準じて、公募の市民参画による検討委員会を組織するものとします。

  附 則
この条例は、平成○○年○月○日から施行します。
2007年03月25日(日) 23:02:49 Modified by shikyoren