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19年3月22日 第2分科会 議事録7

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○義家委員 一番若いんですけど、一番古くさいのかもわからないのですけれども、私自身いろんな人と出会いながら、ワークとライフのバランスがとれている人というのは一部の富裕層しかいないような気がするんですよ。一部の富裕層が非常にワークとライフのバランスをとりながら心豊かな生活もしているわけですけれども、現実の問題として、私自身の意識は人生をかけなければ何をなし遂げることもできないと思いながら日々を生きているんですね。もちろん私の中の感覚としては、ワークとライフはバランスというより一緒なんですね。

 そこですごく考えるのが、例えば女性の問題。私の息子はまだ小さいのですけれども、恐らく3歳位までは世界のすべてがお母さんだと思うんですね。だから女性に対しての保障というか、そういったことにはどんどん力を入れていくべきだと私自身は思います。その時期に母親から学ぶことはものすごく大きいと思いますし、安心して出産ができる社会をつくっていくことは大事だと思うんですけれども、一方で、これは私の個人の感覚ですけれども、父親としてワークとライフのバランスについて、どのように整合性をつけるのかといつも自分と照らし合わせて考えるわけですけれども、先ほど張委員から、「早く帰って子供と夕飯を食べる」と提言するとの話もありましたが、私自身は、難しいですし、責任ある仕事を機械的に切り上げられません。私は必ず朝、朝の団らんというものを我が家では絶対の不文律にしているんですね。だから、必ず朝の団らんをしながら、息子に、今日お父さんはどんな仕事に行くのかというような話をするわけですけれども、朝に大体2時間程度の時間をとるわけですね。

 例えばフレックスタイム制なんかを導入して出勤時間をラッシュとずらせば、かなり余裕を持った朝になると思うんです。教育というのは私は朝だと思っているんです。朝という漢字は十月十日と書きますけれども、まさにおなかの中に赤ちゃんがいる時間、つまり一心同体で、へその尾でつながっていた時のように子供たちの1日を占う。例えば学校に行きたくない子は必ず行きたくない顔しているわけですね。朝の時間をどのように確保するか、これは教育において今一番大事な、「早寝、早起き、朝ごはん」運動もそうですけれども、大切なことだと思うんです。

 だから、ワーク・ライフ・バランスといった時に、朝の団らんをどのように家庭に保障するのか。ここはすごく大きな、少なくとも男にとっては、これ女性もそうですよね。朝御飯とかつくったりしたら大変ですから、どうしても夜の家族の団らんとか、休日に目が行きがちなんですけれども、教育再生会議なわけですから、教育において、今、何よりも取り戻さなければならないのは朝の団らん、朝の時間のような気がするんです。だから、そういう視点でこのワーク・ライフ・バランスを考えていくと、かなり今の教育再生、子供たちの問題とかなり重なってくるところがあるかなとお話を聞きながら思いました。

○海老名委員 中小企業の家庭の方が子育てについては非常にいい環境だろうと私は思うんです。と申しますのは、親の働く背中を子供が見ているんですよね。ですから勤務時間以外のものでございまして、朝早くから夜遅くまで親が働いている姿を子供が見ていると、自然に親は偉い、お父さん、お母さんを尊敬する、そういう気持ちになってくるのではないかと思うんです。大企業に勤務しているお父さん、お母さんには、朝の時間なんてございませんよ。それこそ急いで、お父さん、早く、急いで急いでと出かけて行ってしまって、話す時間もなく出かけて行って、親の働く姿なんて全く見てないのですから、その中で、子供を育てるということはなかなか大変だろうと思います。

 ですから短縮した時間をとおっしゃいますけれども、短縮しても、その短縮して得られた時間でお父さん、お母さんは自分の時間を保つだけで、子供と向き合う考えは本当に少ないだろうと私は思います。ですから私は、中小企業の方が子育てには向いていると思うんです。大企業の方がもっともっと考えなくてはいけない。

 先ほど義家委員がおっしゃいましたように、3歳児までは子育ては肌で接して育てなければいけない。これは大切なことでございます。ですから育児休暇、これは本当にとっていただきたいと思います。妊娠中はまだしも、出産して、さあ預けてしまいますよ。10日目から働きだしましたよというお母さん。夜遅くなって保育所に受け取りに行って、それで連れて帰ってきて、それでおっぱいもろくに与えないで、それでまたあくる朝、一番で髪振り乱して届けにきて、それで勤めに行くというようなお母さんやお父さんが多い。そんな中で子供がいい子が育つのでしょうか。ですから大企業の方にこそ私は考えてほしい。

 中小企業の方がまだまだ、じかに子供と接して、そして情と愛を持って育てているような気がします。何か私は大会社、立派な会社に勤めているお父さん、お母さんの方が冷たい感じがします。もっともっと子供は温かい中で育ててほしい、そんな感じがするのでございます。

○池田主査 確かに、企業の業種・業態によりまして非常に変わってまいりますので、今、海老名委員のお話しを伺っておりまして、家業的な色彩の強い中小といいますか、小規模あるいは零細企業はおっしゃるとおりだと思いますね。ところが中小企業は、例えば製造業では資本金 3億円以下、従業員は 300人以下と定義されております。中小といいましても、従業員 300人規模のところになってきますと、これは大企業と同様な問題認識を持っていただく必要もあろうかと思います。小規模あるいは零細企業以外の業態の社会との接点のあり方、あるいは働き方というものも、いろいろな形があるだろうと思います。我々は「教育」という切り口で検討させていただくわけでありますけれども、何かそういったものも一度縦横で整理して、具体的に検討していく必要もあるのではないかと感じさせられております。

 それから、私の方から1つ、東芝さんは大変先進的にお取り組みいただいているわけですが、ちょっと仄聞しておりますと、東芝さんのように先進的な形で取り組もうとすると、現在の法規上の問題があって前へ進めないというような話も聞かされたことがあります。

 新しい働き方を見いだしていくためには政府関係の皆様方のご協力も得ながら法整備もしていただく必要があろうかと思いますが、何かその辺りのことについて、これまでの御体験から感じられたようなことはございませんか。

○岩切氏 法整備というよりは、ワーク・ライフ・バランスを進めていくに当たっての最大のネックが何かというと、やはり従業員間の認識の差なんですね。例えば若い方たちでいろんな制度を利用してワーク・ライフ・バランスをとったり、子供の教育にもう少し時間を割きたいという方がいても、管理職の方たちとの考え方の違いがなかなか埋まっていかないということなのです。むしろいろいろな事業所を訪問していろいろな方たちの話を伺っている中では、従業員の中でのコミュニケーションをきちんととって、お互いの考え方を理解し合うということが本当に重要だなということを感じています。

 ですから、政府で、例えば法的に何かを整備するということよりも、非常にプリミティブな話なのですけれども、初歩的な話で、まず従業員間でお互いにどのような働き方がしたいのか、どういった方向を目指して行きたいのかということをお互いに理解し合う、あるいは違った考え方もあるのだということを理解することが、まず一番重要で難しいところかなのかなと感じております。

○福山氏 (株式会社東芝人事・業務企画部勤労企画担当参事)あと法整備といいますと、柔軟な働き方ということで、これは企業によって様々かと思いますけれども、もう少し労使の自治を中心にいろいろなことが決められるようにすべきだと感じております。やはり業種・業態で働く環境が様々でございますし、労働組合もこういったワーク・ライフ・バランスについては非常に重要な課題として取り組んでいますので、その中で、我々の経営のパートナーである労働組合といろいろな話し合いをする中で柔軟な制度設計ができるようになるとよろしいかなと思います。

○池田主査 どうもありがとうございました。

○門川委員 冒頭に張委員がおっしゃった父親の子育て参加は、男女共同参画として、女の人の働き方も含めて議論されている部分が多いと思う。義家委員のようにポリシーを持って、父親が、仕事に邁進しながらも、家庭でちゃんと父親の存在感もある。朝を重視しようというのは非常にいいわけですけれども、企業人としての働き方に没頭して、家庭生活、子供との関わりは配偶者に任せっぱなしであるとか、あるいは配偶者がきちんとしていたらいいわけですけれども、一人親家庭というのが学校によったら 3割とか5割という学校が増えてきて、結局子供に誰もきちんと関わっていないなどの問題も深刻であります。

 それが荒れる学校とか、子供の人生に大きな影響を与えてきている。本当に父親だけには限りませんけれども、特に働いている人の子育て参加をどう強力に進めていくかという国民運動的なものをいろんな経営者の立場で、教育関係者の立場で、政府の立場で、あるいな政治家の立場、みんなが融合してやっていかなければならない。

 父親の存在感についての川柳で「母子供 犬猫親父 あと金魚」、と言うのがあります。親父は金魚よりは家で存在感がある。しかし、犬、猫よりは存在感がないといってみんな笑っているのですけれども、家庭での父親の実態が深刻であり、決して笑っておれない問題です。そんな国は世界じゅうで日本だけではないかと思います。そして、子育てのいろんな問題が起こったら、教育制度の問題にしたり、学校の問題にしたりして批判していながら、実はそれぞれが責任を果たせてないことに対して何か強力なメッセージを出して啓発していかないと、そしてまた行動に結びつけていかないといけないなということを痛感しています。働く人が子育てにどう関わっていくかを、例えば、今、「おやじの会」が全国的に活発になっており、それらを支援して、国民運動として「おやじの会」などが中心になって啓発活動を行い、行動に移すためのメッセージを発信すべきではないのか。

○池田主査 どうもありがとうございました。まだまだいろいろと意見交換をさせていただきたいと思いますけれども、次の議題もございますので、経済団体、企業の皆様との意見交換はこれまでにさせていただきたいと思います。先ほど来、お話しさせていただいていますように、今後、教育再生という観点からいたしましても、このワーク・ライフ・バランスを国民運動として取り組ませていただければ大変ありがたいのではないかという御意見が多いわけでございます。

 そういったことで、日本経団連、また日本商工会議所、あるいは東芝様をはじめ各傘下の企業の皆さま方には、いろいろと御協力いただくことがますます多くなってくるだろうと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 どうも、きょうはいろいろとありがとうございました。
 (日本経団連(紀陸氏)株式会社東芝(岩切氏・福山氏)日本商工会議所(近藤氏)退室)

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2007年05月21日(月) 12:19:01 Modified by ID:0NnErL5WAQ