ようこそ…!ようこそっ…!よくきた…よくきたね…!グフッ…グフフッ…!


主人公が長い事愛用している腕時計。ベルト部分が消耗しうまく留まらない。
仕事中に社長と腕がぶつかりベルトが壊れてしまって使い物にならなくなる。
結局社長が弁償してくれる事になったのだが…。

【50点以下】 

「何でわしが…事故責任なら互いに五分ざんす」と言いつつ、

しぶしぶと腕時計代を弁償(ただし安く見積もられる)

【50点以上】

「仕事用ざんしょ?」

有無を言わさずお値打ち価格のシンプルな腕時計をチョイスする社長。

【60点以上】

「どれがいいざんす?」

一緒に選びに行き社長のモデルと同じもの(女性用)を買ってもらう。

【70点以上】

「特別ざんすよ?」

社長お気に入りのコレクションの中から小さめでお洒落なデザインを貰えることに。

【50点固定イベント】
年に何度か両親を食事に連れて行っている社長。
料亭に昼食に出かける社長の着替えを手伝う主人公。

「社長は親孝行でいらっしゃるんですね」

「姉や兄がやっとるのにわしだけやらないわけにはいかんからな。
まあほとんど惰性だが…。遺産相続の時損をするかもしれないざんす。
もっともわしの父親はあの世にまで金を持って行きそうだが…」

前にカジノに来た社長そっくりの父親のことを思い出して笑いをこらえる主人公。
でも社長がうらやましい…。自分には孝行したくても親がいないのだ。
少し寂しそうな主人公の表情に気がついた社長。

「まあ…、親にとって一番の孝行は子供が無事に生活しとることざんす。
お前の母親もあの世で安心しとるだろ。お前はわしに感謝するざんす」

(逆に借金を作っちゃったけど…。お母さんごめんなさい…)

「それはそうとわしの母がお前を連れてこいとうるさい。何か勘違いしとるな…」

「社長のお母様が私を!?」

「別に構わんが連れて行ったらますます誤解されそうざんす。
あの母親は昔から思い込みが激しくていかん。困りものざんす」

「はぁ…」

「じゃ、行ってくるざんす。鉄雄君、お土産をもってくるざんすよ〜」

「いってらっしゃい社長」

社長のお母さんにそんな風に思われていたとは…。少し嬉しい主人公。

(もし…私が社長のお嫁さんになれたら…、お母さん安心するかな?)

そんなことを考えてたら顔が赤くなった主人公。
リビングでクッションを顔にあててジタジタしてたら鉄雄君に猫パンチされてしまった。

【60点固定イベント】
部下の残業代をケチって主人公と二人だけで事務所の大掃除を始めた社長。
社長はスーツの上着を脱ぎ、シャツの袖を骨ばった肘が見えるまで捲っている。
長身の社長はテキパキと棚の上や蛍光灯の拭き掃除をしているが、
主人公は後ろ髪を結んで丸見えになった社長の首筋が気になって仕方が無い。
おまけに暑いといってシャツのボタンを3つも外しているので胸元が露だ。
目のやり場に困って視線を下の方にやると、
裸足の上ズボンを膝まで捲くっている。可愛らしい踝が視線を吸い寄せる。
なるべく社長と目を合わせないように床の雑巾がけをしていた主人公。

「バケツの水を替えてくるざんす」

社長に命令され、慌てて立ち上がった主人公。
足元の掃除機にけつまづき、転んで傍にいた社長に倒れ掛かってしまった!
社長のはだけた胸元が主人公の目の前に!社長のコロンの香りがする…!

「重い!さっさとどくざんす!」

怒鳴られて慌てて立ち上がろうとする主人公の顔を見て急に笑い出した社長。

「顔が汚れているぞ…」

大きな手で優しく主人公の頬を拭ってくれる社長。

【70点固定イベント】

「社長地震ですっ…!!」

4月の午後、盛大にベッドを揺らして社長を起こす主人公。
飛び起きて一瞬身構えた社長が嘘に気づいて手招きをするから近づくと、

「お返しざんすよ」

抱きすくめられて髭剃りまえの顎を頬に押し付けられた。
社長の今日の予定を聞かれる。

「今夜は大口のお客様のご来場予定はありませんから、
社長のカジノ出勤は必要ありません。何の予定も入っていません」

勤勉な社長は凄く残念そうな表情を浮かべる。

「坊ちゃんからのお誘いも無いざんすか?」

肩をすくめて見せるとガッカリしたように

「今日はお前に付き合うざんす…」
     ・
     ・
     ・
「庭の桜でお花見しましょう」

熱燗と酒肴を縁側に運んで社長を誘う主人公。
綺麗な桜を置いていかなければならなかった家の前の持ち主をチラッと気の毒に思うけれど、
ざわざわと風が吹き抜けて行くころにはそんなことは忘れてしまう。
手酌で飲んでいる社長に「気がつかなくて、申し訳ありません」と
謝ってお銚子を渡してもらおうとすると「お前も飲むざんす」と杯を渡された。

「花間一壷の酒…ではつまらん」

「酔いましたか?明日琴を抱いてきましょうか?」

「あんなところにタンポポが咲いているざんす」

立ち上がった社長が裸足のまま庭に降り、庭の隅に咲いていた黄色い花を摘んできた。

「こうして茎を2つに裂いて…、手を出すざんす」

差出した左手の指にタンポポの指輪が結わえられた。

「よくこんな遊びをご存知ですね」

「近所に住んでいた○○ちゃんに教わったざんす…」

酔って、普段より饒舌になった社長が○○ちゃんの思い出を話始めた。

「隆君のお嫁さんになってあげるって…」

桜を2人で眺めていたはずなのに、社長は庭の隅のタンポポで
幼馴染を思い出していたなんて…ヤキモチを焼いたのが顔に出たようだ。

「昔のことざんす、大昔のっ…。銚子がカラざんす。もう1本お願いするざんす」

燗をつけて戻ってみると、縁側で鉄雄君と眠っている社長。
主人公の足音に気づいた鉄雄君がじゃれ付いてくる。

「起きてください、風邪をひきます…」

「……ん…」

そばに座ると頭を持ち上げた社長を膝枕する形になった。
社長の髪をもてあそびながら、鉄雄君と陽だまりの中で桜を見る。

「私ばっかり大好きで、ずるいよねぇー?鉄雄君」

「お給料日のその晩に全部取り上げられちゃうのも、酷いし…。
負けるのが悪いって言われればそうなんだけれどさ…(怒」

社長が眠っているのを良いことに鉄雄君に日ごろの不満を聞いてもらう。
日が傾いて寒くなってきた。ひとしきり話した後で口を閉じると、

「なんだ、もう終わりざんすか?」

「いつから起きてらしたんですか?」

「…冷えてきたな…。居間に戻るざんす」

立ち上がれない主人公。

「どうしたざんす?」

「足が痺れました…」

「仕方ないざんすね……」

「足に触ったら、何するか判りませんよ?」

主人公の肘を掴んで肩を差し入れる社長。上体が持ち上げられ抱き上げられた。

「足は触ってないざんす…」

顔が近い。

「それでわしの何がずるいんざんす?」

帝愛からの要請で1週間のエスポワールへの出張。
船内カジノのディーラーが全員賄い飯で食中毒にかかり、手が足りないという。
外国人の客も多数いるので英語、仏語、中国語が堪能な社長も駆り出された。
※ちなみに通常運航しているエスポワールです。

【50点以下】
どこへ行くかの説明なし、スーツケースに必要なものを詰めさせて、さっさと出かける。
電話連絡はカジノの収支報告と鉄雄君と金田夫妻の健康状態の確認だけ。

帰宅後・金田夫妻、鉄雄君に会うとカジノに直行。黒服たちに喝を入れる。

【50点以上】
帝愛の要請で乗船との説明あり。

「本当は別の女と一緒に…」「私はお留守番ですか…」

「アホらし、女なんていないざんす」

あほな小芝居に付き合ってくれる。
電話が定時に入り「戸締りをしっかりするざんす」と念押しされる。
        
帰宅後・金田夫妻、鉄雄君に会い、お茶の仕度をしている主人公の後ろに張り付いて
「充電終わりざんす」とお茶を飲むのもソコソコにカジノに直行。以下同文。

【60点以上】

「私も豪華客船に乗ってみたいです」

「いや…この船はちょっと…。今度別のに乗せてやるざんす」

「本当ですか?わーい! という会話あり」

帰宅後・思いつかない

【70点以上】

「浮気防止にリボン結んでおいて良いですか」の冗談に

「不衛生ざんす」と真面目に返事。

「浮気しないでくださいね」と訴えると「名前書いておくか?」と返される。
       
帰宅後・「お夕飯の準備しますね」「後で良いざんす。こっちへ来い」
ってソファに座って、ネクタイ緩める社長。しばらくしたあと、
「ちょっと出るざんす。すぐ帰るざんす」とカジノに出て、結局朝まで帰ってこない。

【50点固定イベント】

「…暇ですねー。社長クイズでもしませんか?私が出題しますから」

「ああ?何を急に言い出すざんすか。子供じみたことを…」

「そうですね(聞いてない)私が出題する邦楽のアーティスト名の省略形を答えてください」

「おい。(困惑する社長)」

「じゃあまず、ドリームズ・カム・トゥルーの略名は?」

「……ドリカムざんしょ」

「正解です。ではプリンセス・プリンセスは?」

「プリプリざんす(何だかんだで答える社長)おい、いい加減に……」

「お見事!every little thingは……」

「ELTざんす」

「ミスター・チルドレン」

「ミスチルざんす」

「サザンオールスターズ!」

「サザンざっ …す」

「………!!?」

「な、なんだ?あってるざんしょ!?」

「は、はい…(今って絶対噛んでた…)」

【60点固定イベント】
お天気に恵まれたある休日。主人公が応接間を清掃していると社長が入ってきた。

「掃除中か…うん?そういえばコレの掃除はちゃんとしているざんすか?」

社長が指差すのは、部屋の奥に設置してあるグランドピアノ。

「いえ、カバーが掛けてあるのでほとんど触っていませんが…」

「たまにはカバーを取って窓から通気を取らなきゃだめだろう。
ピアノは温度や湿度にデリケートざんすよ…お前と違って」

そう言いながらピアノカバーを取る社長。
蓋を開けるといくつかの鍵盤に人差し指を落とす。音の出具合を確かめているようだ。

「社長、弾けるんですかピアノ?」

「子供の頃に無理やり習わされたざんすよ。もう何年もろくろく弾いてないざんす」

「じゃあ、このピアノはご実家から持ってこられたのですか?」

いや、と首を振る社長。

「わしがこの家を買う前からあった物ざんすよ。まあ、コレも曰くつきの代物らしいが」

曰くつき…その言葉に背筋がゾクッとする主人公。
社長の聞いた話によると、このグランドピアノは前の前の居住者が置いていった年代物で
その一家のお嬢さんの愛用していたものだそうだ。
ピアノの名手であったがもともと身体が弱かったらしく若くしてこの世を去ったらしい。

「このピアノをこよなく愛していたそうだから、触りに来るんざんすかね…。
毎年春頃になると…時々聞こえてくるざんすよ真夜中に。
かすかなピアノの音色がポロン…ポロン、と」

やめてください!と両耳を押さえる主人公。怯える様子を見ながら社長がカカカッと笑う。

「まあこちらに実害があるわけでもなし、ほっとけばいいざんす。それにしても…」

両手を鍵盤の上に走らせ出る音を逐一確かめながら

「こもってるざんすね音が…。響きも良くないし。年に一度は調律してもらったほうがいいが、
業者に頼むのも金が…(ブツブツ)いっそ置いておくなら電子ピアノにした方が面倒が無いざんす」

などと呟いている横で、主人公はピアノの台上に置いてある冊子に気が付いた。
ずっとカバーの下に積んだままになっていたらしい、ピアノ教本やバイエルなどの練習曲本…。
パラパラと捲ってみた一冊の中に、閉じ紐で封をされた薄い楽譜が一部挟み込まれている。

「“ショパンのノクターン(夜想曲)”…?」

何となく気になって楽譜を自分の部屋に持ち帰った主人公。
その夜、紐を解いて中を見ると1ページ目の上端に手書きで記されている。

『夜に想う夢のごとく愛しい君へ 清廉なるこの曲を捧ぐ』

(これって………)

一瞬社長が書いたものか?と思ったが書かれたインクも楽譜自体もかなり色が褪せてしまってる。
たぶんピアノの元持ち主であった娘さんが誰かから受け取った物だろう。

(いいなぁロマンチックで…社長だったらこんなことしたりするのかな?)

そんなことを考えながらいつしかまどろむ主人公……。

静寂に包まれた深夜1時。
なかなか眠りにつけない社長はベッドに座りタバコの煙をゆったりとくゆらせていた。
が、遠くの方で何かの音が響くのを耳にする…。

(これは、ピアノの音色ざんす)

例の心霊現象かと思ったが良く考えると今の季節は春ではない。
それにいつものような弱々しい単音ではなく何らかのメロディラインを奏でようとしているようだ。

(まさかアイツ(主人公)が?だがピアノを弾けるなんていう話は一言も……)

静かに応接間のドアを開けると、窓から差し込む月明かりに青白く照らされ、
幻想的な光景が浮かび上がっていた。ピアノの前で一心に音を紡ぐ主人公の姿。
そして寄り添うように佇む白い影…!

「おい、正気に戻るざんす!」

社長は主人公の元に駆け寄り両肩を揺さぶる。

「社長……あれ、私どうしてここに?」

「操られてたんざんすよ、そこの…」

「………!!!」

薄暗い闇にうっすらと映る白い人影を見て、声にならない悲鳴をあげる主人公。

「自分の命日に近い時期にだけピアノを叩きに来ていたのに、なぜ今頃現れたざんす?」

霊感のある社長はどうやらその影…ピアノの持ち主の霊と対話ができるようだ。

「そうか、その楽譜か……」

譜面台に開かれた楽譜を見つめる社長。

「だったらわしが身体を貸してやるざんす。
コイツはずぶの素人だからとり憑いたところでうまいこと演奏なんぞできんからな」

事情がさっぱりつかめない主人公。
霊にとり憑かれるなんてそんな事やめてくださいと懇願するが、

「この曲(※ショパンのノクターン第2番op.9-2)なら昔弾いた経験がある。
たぶん指が覚えているだろう」

などと気に留めない社長。※ショパンのノクターン21作品の内の有名な一曲

影は社長の背後に回るとそのままフッと消えた。
社長は一瞬フラ…とよろめきながらもすぐに椅子に座り背筋を伸ばす。
鍵盤に置かれた指が舞うように動き出すと…心に染み渡る優雅な調べが辺りを包む。

「………」

夢を見ているような心地良い旋律……。
身体が自分たちを煌々と照らす月の光に溶けてしまったような感覚に囚われる。
…いつしか目には涙がうっすらと滲んでいた。
弾き終えると社長の身体は再び大きくグラつき、とっさに主人公が抱き止める。
どうやら気を失っているようだ。
白い影は社長から離れると蝋燭の炎のようにユラ…ユラと揺れていたが
その内にスウっと消えてしまった。
先程まで譜面台に置かれていたショパンの楽譜もいつの間にか無くなっている…。

後日、主人公はあのピアノの霊が社長に語った話の内容を聞かされた。

「あのショパンの楽譜は彼女のピアノ教師を勤めていた青年のものざんす。
互いに思い合ってたようだがもともと作曲家を目指していた青年が
ドイツに留学することなった時、メッセージを添えた楽譜を渡されたそうざんす。
帰ってきた時に君が弾くこの曲を聞かせて欲しいと…」

「青年が会える時までに弾きこなせるようになりたいと懸命に練習を始めたが、
全てを完璧に習得できないまま重い病に倒れ、彼女はそのまま帰らぬ人となった…」

「だがショパンのノクターンを完奏できなかったという未練が残り、
魂がこの世に繋がれたままあのピアノの元にとどまる事となった。
何年かたってお前が楽譜の封を解いたことによりその願いが叶えられたと言う訳だな」

「その娘さんが亡くなったあと青年はどうしたんですか?」

「さあ…その後のことは知らんが、
成仏できたんならいずれはあの世で無事に会えるざんしょ。
全く…くだらないことに付き合わされて一銭の得にもならんとは……」

「あの、社長……」

そわそわした素振りを見せる主人公。

「実は私も弾いてもらいたい曲があるんですけど、リクエストしてもいいですか?」

「はあ?まぁいいがお前からは依頼料はきっちりいただくざんすよ?そうしたら……」

社長が主人公の顔を覗き込みながらそっと囁く。

「ラブソングでも何でも、好きな曲を弾いてやるざんす……」

【70点固定イベント】
朝。村岡が目覚ましの紅茶をもってを起こしにきた。ノックはない。

「おはようございます社長。よくお休みになられたざんすか?」

低血圧気味でなかなか起き上がれない。ボーッとしていたらいきなり
掛け布団がはがされ、背中にクッションが当てがわれ強制的に起こされた。

「もう少し寝かせて…」

「今日もお仕事は沢山あるざんす。キリキリ起きて働くざんす」

淹れてくれた紅茶を飲みながら目を覚ます。美味しい…。

「さっさと着替えて朝食を召し上がるざんす」

朝食を摂りに食堂へ行き、食卓に着こうと椅子を引く。

「自分で引き摺らないざんす」

椅子に座らされ、位置を調整された。

「紅茶ざんすか?コーヒーざんすか?」

「コーヒー」

いつもの様に恭しく給仕してくれる村岡。
まだ食欲があまり湧かずベーコンをナイフとフォークでつつく。

「優雅に…。音を立てないざんす」

「お仕えする主人がこんなではこの村岡、情けないざんす」

ため息をつかれてしまった……。

「こちらが今日の予定ざんす」

村岡から書類が渡される。
___________________________________

10:00〜 カジノの入っているマンション管理組合理事会への出席
    (カジノへ出入りする風体の良くない人間への苦情があった模様)

12:00〜 帝愛幹部社員と会食
    (ロイヤリティ値下げと袖の下要求の拒否のパワーランチ)

15:00〜 カジノ出入り業者との交渉(酒・お絞り・清掃etc…)

18:00〜 カジノ開店準備
___________________________________

空いた時間はお得意様宅へのご機嫌伺…いや、掛け金の回収…。

「今日はこれで止めにしない?」

ダメモトで村岡にランチの後の予定キャンセルを提案してみる。

「経営者は従業員に給料払わなきゃいけないざんす。
従業員の家族の生活も経営者は背負っているざんすから…」
     ・
     ・
管理組合で早速吊るし上げを食らう。

「お宅の胡散臭い商売がマンションの品位を落とす…」

「うちは会員制クラブ(カジノ)で胡散臭い客などいるはずがありません」

反論するが形勢は不利だ。後ろに控えていた村岡が写真を差し出す。

「エレベーターの防犯カメラが写したものです」

管理組合理事が犬を抱いている。確かこのマンションはぺット飼育禁止では…。
もう1枚は他の理事が若い女性と映っている。

「徒手空拳で敵陣に赴くとは…。筋金入りのバカざんす…」
     ・
     ・
帝愛幹部との食事会もロイヤリティの値下げは無理だったものの、
幹部の弱みを調べていた村岡の機転で袖の下要求は最小限の額で退けることが出来た。

「相手の顔をつぶさないことも重要ざんす…。
帝愛の庇護なくては成り立たない稼業ざんすからね…」

村岡の運転する車で移動しながらスケジュール通りに行動する。

「お茶でも飲みましょう」

「時間がもったいないざんす。これで充分ざんすよ」

自販機で買った缶コーヒーを渡す村岡。しかもブラック。とことん甘くない。

カジノ閉店後も、不良客への対応や客の苦情が持ち込まれる。
村岡が不良客を黙らせ、客の苦情をさばいてくれた。

「いつもありがとう」

「仕事ざんすから当然です」
     ・
     ・
店から帰ってきた。今日の村岡の就業時刻が終わった。
後ろで括られていた髪が解かれている…。

「お休みなさい」

寝室へ向かおうとしたら足がもつれた。

『歩くときは毅然として優雅に!』

…いつもの叱責が飛んでこない。かわりに体がぐいと持ち上げられた。

「今日はよくやった、がんばったざんす」

村岡の首に腕を回す。ドアを足で開けていく村岡。

「いつもはお行儀よくって怒るくせに…」

「下ろしていいのか?」

「ダメ…。下ろさないで……」
     ・
     ・
社長を待つうちに事務所のソファで眠ってしまった主人公。

「いい加減に起きるざんすよ」

社長が帰るぞと主人公を起こしに近づく。

「村岡……」

「何ざんす?」

寝ぼけた主人公が社長の肩に腕を回す。

「アホくさっ」

つぶやきながらも、腕を振り解かない社長……。
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